GLM-G4のスペックや動画などの最新情報。製作秘話や裏話が凄かった!

EVの世界は、今や世界的に大きな市場となっています。
少し前まではシリコンバレーから名乗りをあげたテスラ・モーター車がほとんど寡占状態だったのですが、テスラに続けと、各国から続々とベンチャー企業が名乗りをあげています。
もちろん、世界最高峰の車を排出し続けている日本が、その波に乗り遅れるはずもありません。
京都の会社、「GLM」もその1つ。
同社が最初に出した「トミーカイラZZ」は800万円という価格にも関わらず、納車まで半年待ちという状態が続いています。
そして、このたび待望の新車のスペックが発表されました。
その名も「GLM-G4」。
今回されたスペックと発売時期を、制作秘話などと共に紹介していきたいと思います。
また動画も公開していますので参考にしてください。
GLM-G4のスペック・発売時期・価格は?
以下にGLM-G4のスペックを記載します。
- 駆動方式:4WD
- 搭載モーター:Multi saliency power packeage×2基(専用開発品)
- 最高出力:400kW(540馬力)
- 最大トルク:1000Nm(101kgm)
- 0-100km/h:加速:3.7秒
- 最高時速:250km/h
- 航続距離:400km
気になる点はやはり航続距離と時速100kmまでの加速の時間でしょうか。
航続距離の400kmと聞くとあまり長いような気はしませんね。
例えば、ライバルとなるテスラモーター社のモデルである「MODEL S」の航続距離は600kmとなっています。
しかしながら、これは基準が欧州準拠なので、実際の航続距離の差はそれほどありません。
日本の各種基準は欧州のそれよりもずっと厳しいので、こういった結果が出るようです。
ですが、0km~100kmの加速は同じMODEL Sに差をつけられてしまっています。
GLM-G4の加速は3.7秒ですが、MODEL Sの加速時間はなんと2.7秒。
参考までに、2.7秒と言うのはGTRと同じ速さです。
もちろん、他の和製EVと比べると十分な性能をもっているのですが、やはりEVの最先端であるテスラ社のモデルと比べると、エンジン性能は劣ってしまっているようですね。
ちなみにGLM-G4の値段は4000万円を予定しています。
一方のライバルであるMODEL Sの値段はおよそ1700万円。
2300万円も差があることを考えると、エンジンスペックの差はかなり大きな差となってくるのではないでしょうか。
もちろん、購入動機となるのはエンジンスペックだけではありません。
GLM-G4は、ほかのEV車とは異なる特徴を備えています。
それは、外観がクーペスタイルながらも無理のない4ドア4人の乗車を可能にしている点。
見た目は完全に「ザ・スポーツ系高級車」といった感じで、どう見ても4人が乗車できるようには見えません。
更に2ドア式のように見えますし、恐らく後ろに人が乗っていなければ2人のりの車といってもまったく疑われないでしょう。
そうなると、心配になるのが居住空間。
しかしながら、それに関しても安心です。
車高は見た目どおり低いものの、車内空間はゆったりと広く、豪華な空間を作り出しています。
足を伸ばしても問題のない広さを維持しているので、子どもを乗せたり、友達を後ろにのせても問題のないつくりとなっているようです。
さらに車内空間は白を基調とした高級感溢れるつくりになっており、4000万円の価値がある空間を作り出しています。
車両コンセプトとして「Road Yacht(ロードヨット)」をあげており、路上を走るヨットのように、車に乗っている間は優雅でラグジュアリーな時間を過ごせるようなコンセプトとなっているようです。
エンジンスペックがテスラ社のものに比べて低いのも、ヨットのような静かな走行を目指したからであり、唸りをあげて高速で走り回るような、昔のスーパーカーとは異なる車を目指したのでしょう。
発売時期は2019年を予定。
目標台数は1000台とのことなので、1つずつハンドメイドをしている関係から、予約がはじまればかなり激戦になる可能性があります。
購入を考えている人は、予約がはじまったら、即予約をできるように考えておきたいところですね。
GLM-G4の製作秘話や裏話とは
GLM-G4はすでに形になり、2019年の発売に向けて準備を整えている段階のようです。
しかし、ここに漕ぎつけるまでには多くの苦労と、製作秘話が存在していました。
ここでは、代表取締役である小間祐康氏が語った製作秘話を紹介していきたいと思います。
1.「新しいスタイルのスーパーカー」を目指す
1970年代のスーパーカーといえば、けたたましい音とその振動、そして力強い加速でした。
しかしながら小間氏は、これを否定。
現在の30代、40代の人は、自分と同じ考えを持っている人が多いと語っています。
現代のスーパーカーとは、かつてのような力強いマッスルカーではなく、海の上を静かに走るクルーザーのようなものなのです。
エンジン音やロードノイズといった「車の音」ではなく、走っている時間を大切にし、周囲の環境音や風の音といった自然の音を聞くことができる、「特別な時間」を作り出す車こそ、氏の目指したものだと語っています。
そしてそれを体現するために作り出された車が「GLM-G4」なのです。
2.一番苦労したことは安全性のクリア
言わずと知れたことかもしれませんが、日本の安全性への配慮は世界一といってもいいくらいです。
そのため、法律で設けられた条件のクリアはとても苦しかったこととか。
これが設けられているからこそ日本の車は世界レベルの評価を受けているのですが、そのせいでベンチャー企業が参入する障壁になっていることも確かです。
GLM社も例外ではなく、安全性のクリアには細心の注意を払い、とても苦労したと語っています。
3.エンジニアはたった15人
GLM社は、これだけ素晴らしい仕事をしているのにも関わらず、会社の人数はたった22名。
そしてそのうち、実際に車を作っている人数は15名です。
そのうえ1つ1つハンドメイドで作っているので、量産化にもとても時間がかかってしまっています。
現在販売されている車種が納車まで半年待ちということからも、社員数が少なく、少数精鋭で造られていることがわかるのではないでしょうか。
なお、小間氏は後に30人まで人数を増やすことを公言しています。
少しは量産力があがることも考えられるのではないでしょうか。
4.資金がつきかけたとき、助けてくれたのは部品メーカーだった
安全性をクリアするためのテストを重ねるうち、資金がつきかけてしまったことがあったそうです。
そのとき、資金援助をしてくれたのは部品メーカーだったそうです。
部品メーカーとしても、自分たちの最高の技術を世界にアピールするいい機会だったので、利害が一致したのが原因だとか。
そのおかげか、GLM-G4には日本の誇る中小企業の最新鋭の部品が多数搭載されています。
その優れたユニットを、自社のものに組み込みたがる海外企業も多いのだとか。
この話を聞くと、「下町ロケット」を思い出します。
日本のものづくりに対する真っすぐな心が周りを動かし、出来上がったのが「GLM-G4」だったのですね!
日本発のスポーツEV!コンセプトは「路上を走るヨット」
GLM-G4の発売時期は2019年を予定されているので、もしかしたら、細かいスペックは変わってくる可能性があります。
2019年というと、ライバルのテスラ社およびルシードモータースなど、様々な会社が現在開発中の車を投入してくる年です。
発売のタイミング次第では、テスラ社の新型車と真っ向勝負になる可能性もあります。
しかしながら、和製テスラを目指すのか、という問いに対しては否定し、こう答えています。
「私たちは、フェラーリのような車を目指すつもりです」
仮にテスラ社とevで対決することになっても、狙っている層が異なるので問題ないということでしょうか。
ともかく、2019年の発売に向けて、逐一情報はチェックしておきたいところですね。