タイヤの交換時期はひび割れと残量を目安に。スリップサインや製造時期の見方も解説。

雨降りに車を運転してカーブを曲がろうとした際に外に流された、またはスリップした。
このような状況の方には、この記事は参考になると思います。
今回は、タイヤの交換時期のあらゆる見極め方を紹介していきます。
タイヤは消耗品!
タイヤは命を乗せて走る、大事なパーツです。
タイヤがなければ車は走りませんし、走っている間にタイヤが壊れてしまっては大事故に繋がってしまいますよね。
だからこそ、タイヤは消耗品という認識を持ちましょう。
タイヤが悪くなったら、手早く交換しなければなりません。
そうしなければ、雨の時や凍った道路を走るときに滑ってしまいます。
そのため、各メーカーも交換用タイヤの販売を行っており、車屋でもタイヤ交換サービスを行っています。
車屋に持っていけば、タイヤの交換時期を教えてもらうことも可能です。
けれど、忙しい中わざわざ車屋に行って、タイヤの交換時期を聞くのも億劫ですよね。
それに、まだまだ使えるタイヤを車屋に持っていくのも恥ずかしいですし、車屋さんにも申し訳ないですよね。
疑い深い性格の人だったら、交換時期です!
と言われても「儲けるために言っているのでは……?」と疑ってしまうかもしれません。
そこで、タイヤを交換するための目安をご紹介いたします。
自分の目で判断するのですから、お金を払う際にも納得がいきますよね。
タイヤの交換時期は以下の3点から判断します。
- タイヤのひび割れ
- 溝の残量
- 使用年数
それぞれどのように判断すればよいのか、一つずつ解説していきたいと思います。
タイヤのひび割れ
普段お使いのタイヤを見てください。
特にタイヤの側面、メーカーの名前が記載されている周辺を注視してみてください。
小さなヒビが入っていませんか?
そこに入っていなくとも、タイヤの溝の近くに小さなひび割れが多数出来ていませんか?
この程度のひび割れ……と思ってしまうほど小さいものかもしれませんが、数が多いのならそれだけで注意です。
もうそのタイヤは劣化していると判断していいでしょう。
特に大きいヒビは注意です。
最悪の場合、走行中にバースト(破裂)してしまう可能性があります。
破裂してしまっては、間違いなく大事故に繋がります。
自分の命を守るためだけではなく、事故に巻き込まれるかもしれない周りの人のため、ヒビ割れている場合はしっかりと交換しておきましょうね。
溝の残量
タイヤの寿命を判断する材料として、素人が一番正確に判断することが出来るのは溝の深さを使用した判断です。
タイヤは滑らないようにするため、溝が形作られています。
新品のタイヤはおおよそ8mmの溝が作られており、これが減れば減るほど、タイヤの性能は失われていきます。
もしお使いのタイヤの溝がほとんどない状態であるのなら、それは買い替え時です。
悪路を走る際には止まることが出来ず、もしかしたらスリップしてしまうかもしれません。
しかし、わざわざ溝の深さを測るのは面倒臭いですよね。
そこで参考になるのが、「スリップサイン」です。
乗用車や軽自動車では、タイヤの溝の残量が1.6mmになるとスリップサインがでます。
4tまでのトラックは、2.4mm。
それ以上のトラックは、3.2mmと法律で定められています。
スリップサインはタイヤの交換時期を知らせるために、全てのタイヤに備えられているもので、誰でも簡単に溝の深さを確認することが出来ます。
スリップサインの場所は、タイヤの側面に記してあります。
側面をよく見てみると、タイヤの側面に矢印マークがあるのがわかりますね。
この矢印の先にある溝を見てみると、少しだけ盛り上がった部分があります。
それがスリップサインです。
これが回りの溝とほとんど同化していたら、そのタイヤはもう寿命だと思っていいでしょう。
しかし、スリップサインが回りの溝と同化していないからといって、必ずしも交換時期が来ていないわけではありません。
スリップサインが現れているときは、すでにタイヤの性能はかなり低下しています。
そうなると、特に雪道での運転は非常に危険を孕むようになってしまうでしょう。
よって、悪路が多い地域や天候によっては、出来るだけ早い交換が大事になるかもしれませんね。
また、溝はもしかしたら均一に擦り減っていないかもしれません。
タイヤによっては「片減り」といって、内側か外側どちらか一方が摩耗してしまう現象が存在しています。
内側はスリップサインが出ていないのに、外側はすでにスリップサインが出ている、なんてことになっていると、なんだか交換するのが勿体ない気がします。
けれど、片方だけが擦り減っていても危険なものは危険。
しっかりと交換しましょう。
こういった状況は、車を運転する際、片方のタイヤにのみ負荷がかかっているために起きる現象です。
特にカーブを曲がる際は、減速せずに曲がってしまうと、タイヤの片側に圧力がかかってしまい、片減りを誘発してしまいやすくなります。
普段からカーブを曲がる際は減速することを意識すると、片減りが若干抑えられます。
また、片減りの原因は「アライメント」も関係しています。
アライメントとは、簡単にいえば、タイヤも向きを適正な角度にすることです。
この角度がずれてしまうと、突出した部分だけ摩耗するため、片減りが起きます。
タイヤの使用年数
タイヤの交換時期の判断として、タイヤを使用した年数も判断材料の一つとして挙げられます。
けれど、タイヤを購入した時期はよっぽどでない限り、覚えていないと思います。
複数の車を所持している場合は、より頭を悩ませてしまうかもしれません。
そこで参考になるのが、タイヤの製造年月です。
製造年月と購入年月はイコールではないので必ずしも絶対の尺度にはなりませんが、おおよその目安とはなるでしょう。
見方は、タイヤの側面に刻印された数字を見ます。
例えば、「XXX1216」と刻印されていれば、2016年12週目に製造されたタイヤということです。
下2桁が20○○年、上2桁が製造週と考えましょう。
タイヤの製造年数、使用年数による寿命の判定は使い方や保管環境によって大きく異なります。
なので一概に製造から○年経ったから交換とは言い切れません。
ただ、普通に使っているのであればおおよそ3~4年が交換時期だと言われています。
車をほとんど使わない場合ではこの限りではなく、5年くらいが交換の目安だと言われています。
冒頭の通り、タイヤは消耗品ですから、経年劣化が疑われるタイヤは早めに交換しておきたいところですね。
車のタイヤの交換時期まとめ!
タイヤを交換する際は、ひび割れと溝の残量、そして使用年数から判断します。
ひび割れは細かいひび割れがあるかどうかが目安です。
大きなひび割れがあるときは破裂の可能性があるので注意しましょう。
溝の残量はスリップサインを使用して確認することが可能です。
スリップサインは、タイヤの側面にある矢印マークから伸びた先にある溝の中で出っ張っている部分を指します。
これが溝と一体化している場合は、交換っしないといけません。
タイヤの年数は側面に書かれている番号を読むことでわかります。
(英字)(2桁の製造週)(製造西暦の下2桁)と覚えておきましょう。
以上、タイヤの交換時期についてのまとめでした。
これはあくまでも目安ですので、もし最近タイヤの調子がおかしいな……と思ったら、交換したいところですね。
タイヤは命を乗せるパーツなのに、タイヤと路面との接地面積は「ハガキ1枚」程度です。
この面積に、我々の命を預けているのですから、たぶん大丈夫であろう!
と、安易な考えは、なくしたほうがいいでしょう。
何かが起きてからでは、元も子もありませんからね。