トヨタc-hrでAWDと4WDの違いは?E-Fourとはハイブリッドだけのシステム。

最近、車のスペックの駆動方式にAWDという言葉をよく見かけるようになりました。
少し前までは、「FF」「FR」「4WD」の3つでだけだったような…
AWDの正式名称は、「All Wheel Drive」で全輪駆動車という意味。
それでは、トヨタc-hrでAWDと4WDの違い。
また、ハイブリッドの「E-Four」も紹介します。
すなわち、これらを知ればトヨタの全輪駆動車の全てを理解できます!
トヨタc-hrでAWDと4WDの違いは何?
AWDと4WDは言葉も似てますが、厳密には少し違います。
まずは四輪駆動車(4WD)の説明をしていきます。
4WDとは
4WDの中でも大きく分けると2種類に分類されます。
フルタイム4WD
内輪差や空転による回転差、また前と後のタイヤの回転差を吸収するため、「センターデフ」や「アクティブ・トルクスプリット」などの機構を持ち、常に四輪に最適な駆動力を配分する機構を備えるもの。
フルタイム4WDの特徴は、センターデフ方式。
駆動力の配分は、50:50(30~70:70~30)
パートタイム4WD
運転者が任意に2WDと4WDの切り替えができるタイプ。
昔のランクルなどに採用されていました。
駆動力の配分は、100:0か50:50
一般的には、フルタイム4WDの反対がパートタイムパートタイム4WDとなっています。
AWDとは
AWDの正式名称は、「All Wheel Drive」。
日本語では、 全輪駆動車になります。
4WDには「フルタイム4WD」と「パートタイム4WD」の2種類があると説明しました。
AWDはフルタイム4WDのことを指します。
なぜ昔は4WDと言っていたのか?
アメリカから日本に輸入された全輪駆動車は,富士重工が4WDと名付けました。
また、富士重工の製品である「アクティブトルクスプリットAWD」までも「フルタイム4WD」と呼んでしまったため、4WDとAWDの区別が付けずらくなってしまいました。
因みに、4WDと呼ぶのは日本だけ。
近年グローバル化が進み、4WDの表示をやめつつあり、AWDに変更している最中なのです。
トヨタc-hrでAWDを搭載しているモデルは?
1.2L直列4気筒ターボエンジンにのみAWDを搭載しています。
また現段階では、6速マニュアルの設定もあります。
6速マニュアルなら、燃費はおそらく20km/Lは達成すると思います。
スペックのおさらいをしていきます。
・排気量:1,197 cc
・最高出力:85kW[116PS] / 5,200・5,600rpm
・最大トルク:185N・m[18.9kgf.m] / 1,500~4,000rpm
・トランスミッション:6速MT・CVT
・駆動方式:FF・AWD
AWDでマニュアル設定があるということは、雪道を考慮しているから。
雪道だと2WDよりも4WDのほうが、安定して前に進んでいきます。
しかし、気を付けないといけないのが、車がスリップしたり、タイヤがスピンや空転した場合です。
この状態になってしまうと、2WDでも4WDでも関係なく、何をしても太刀打ちできません。
むしろ、頑張れば頑張る程、ドツボにハマり危険と隣り合わせになります。
雪道では、ハンドルやブレーキ、アクセルの動作を大きくすると、このような事に陥りますので、操作は慎重に行いましょう。
トヨタc-hrに設定がないE-Fourとは?
トヨタc-hrのハイブリッドモデルにはFF(前輪駆動)の設定しかないため、E-Fourの設定はありません。
E-Fourとは、トヨタがハイブリッドモデルに採用しているモーターを使用した電気式4WDシステム。
通常の4WD車はエンジンの動力をプロペラシャフトを介して後輪に伝えています。
しかし、E-Fourの場合は、直接モーターが後輪を駆動する仕組みを採用していますプリウスにはE-Fourの設定はあります。
構成部品
・リダクションギア
・ジェネレーター
・フロントユニット
・パワーコントロールユニット
・リアモーター
E-Fourの仕組み
仕組みは、「フロントモーター」や「リダクションギア」(回転を減速させるギアで主に高回転型モーターに使用)、「ジェネレーター」(発電機)で構成された「フロントユニット」、また「パワーコントロールユニット」(バッテリー電圧を最大まで上げて、直流電圧を交流電圧に変換)、E-Four用「リアモーター」などで構成され、フロントモーターとリアモーターがそれぞれ独立している。
最大の特徴は、前後のモーターが独立して動いていること!
これにより後輪を自在に駆動させることができ、リアモーター自体も高電圧かつ高回転化されている。
発進時やアクセルを全開にした加速時には、前後モーターが駆動し4WD状態となります。
このことにより、エンジンの手助けをし、力強い加速を実現。
また、通常走行時はエンジンとフロントモーターのみが駆動するFF(前輪駆動)状態となることで、低燃費走行を実現させている。
さらには、前輪がスリップするような場面(雪道や滑りやすい路面、またコーナーリング時)では、すぐさまリアモーターを駆動させて4WDにすることで、優れた操縦安定性を確保させています。
走行状況を判断しシステムを組み合わせて制御
滑りやすい路面などで、走行安定性を確保(向上)させるため、瞬時に制御しています。
S-VSC+アクティブトルクコントロール4WD協調制御
・VSC・ABS:ブレーキ制御
・VSC・TRC:駆動力制御
「S-VSC」、「VSC・ABS」、「VSC・TRC」の4WD制御が互いに協調し合い、滑りやすい路面や、乾いた路面でも、すぐれた走行安定性を確保します。
AWDと4WDの違いはフルタイムかパートタイムか。
また、E-Fourは前後で独立したモーターの制御をしており、路面の状況によりシステムを組み合わせて制御する機能がある。